<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 春宿左省>
<Format: 五言律詩>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 春　左省に宿す>
<BookPage: 228-229>
<UsedPage: 2>
<Feature: 1>
<End Header>
<Poem>
花隱掖垣暮，
啾啾棲鳥過。
星臨萬戶動，
月傍九霄多。
不寢聽金鑰，
因風想玉珂。
明朝有封事，
數問夜如何。
<End Poem>
<Translation>
花がおぼろになってゆく宮中の垣根にそうた暮れがた。ねぐらに歸る鳥がさびしげに鳴きながら過ぎる。やがて星がきらきらと無數の建物の上にまたたき、月が九重の深くにさしこんで、明るさを増してゆく。わたしは寝もやらず、いまにも門をあける鍵の音がしはしないかと耳をかたむける。また風の音がすると、参内して、 の飾り玉の音ではないかと、はっとする。明朝は天子に、この封事をたてまつろうと思っているので、それが氣になっておちおち眠れないのだ。たびたびもう何の刻限だと下役のものにたずねるのだが、まだ夜明けは遠いようだ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
花がおぼろになってゆく宮中の垣根にそうた暮れがた。
ねぐらに歸る鳥がさびしげに鳴きながら過ぎる。
やがて星がきらきらと無數の建物の上にまたたき、
月が九重の深くにさしこんで、明るさを増してゆく。
わたしは寝もやらず、いまにも門をあける鍵の音がしはしないかと耳をかたむける。
また風の音がすると、参内して、 の飾り玉の音ではないかと、はっとする。
明朝は天子に、この封事をたてまつろうと思っているので、それが氣になっておちおち眠れないのだ。
たびたびもう何の刻限だと下役のものにたずねるのだが、まだ夜明けは遠いようだ。
<End Formatted Translation>